保育士とはどんな資格なのか
2015/10/23
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- 保育士とはどんな資格なのか?
保育士という職業をご存知の方は多いと思います。最近は共働きの夫婦を増えてきていますので、子供を保育園に預けているという方も多いでしょう。保育士というのは国家資格で、保育士の名称を用いて、専門的知識及び技術を持って、児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行うことを業とする者と法律で定められています。
そして、保育士というのは、国家資格である保育士の資格を持ち、都道府県知事への登録を行った人、そして、日々保育を必要としている子供たちに保育園(保育所)などで保護者の代わりに保育を行う人と定義されています。
保育士はもともと「保母さん」といわれていました。男性の場合は「保父さん」と言われていましたが、女性の方が圧倒的に多いこともあり、保母と言われていました。しかし、男女雇用機会均等法の制定されたり、ドラマなどで男性の保育士がクローズアップされたこともあり、児童福祉法施行令施行に伴い保母から保育士へと改められることになりました。男女ともに保育士という資格名に統一されて性別の垣根がなくなったことも影響し、男性保育士の数は年々増加傾向にあります。保育士を目指す方が参加する説明会などでも男性の割合が増えていますし、年齢も若い方だけでなく60代の方まで幅広い年代の方が参加されています。
では、国家資格である保育士の資格はどのようにすれば取得することが出来るのでしょうか?保育士の資格を取得する方法は大きく以下の2種類あります。
・厚生労働大臣指定の大学、短期大学、専門学校などの指定保育士養成施設へ進学して、課程を修了すること
・毎年、年に1度行われる国家試験「保育士試験」を受験して合格すること
以上の2種類の方法があります。どちらにしても期間や費用面などでそれぞれメリット・デメリットがありますが、どちらの方法で資格を取得しても得られる資格に差はもちろんありませんので、自分自身に合う方法で資格取得を目指すようにしてください。
さきほども言ったように、保育士は保育園・児童養護施設などで保護者に代わって子供の保育をする専門家になります。厚生労働省の管轄になりますので、児童福祉法に基づいて保育をすることになります。保育園は学校ではありません。学校ではなく児童福祉施設ですので、保育園の先生と言っても教員ではなく、福祉の従事者になります。仕事などで面倒を見ることの出来ない保護者に代わって子供を保育することが目的で、子供の対象年齢は0歳~小学校就学前の6歳になります。
保育士の資格は国家資格ですし、簡単に取得出来る資格ではありません。しかし、国家資格としては比較的取得しやすい上に活躍の場が広いという魅力があります。保育士というのは、指定養成施設認可された学校で学ばずとも国家試験の受験資格を満たしていて、試験に合格することが出来れば資格を取得することが出来ます。
保育士の資格と似ている資格に幼稚園教諭免許がありますが、幼稚園教諭は保育士と違って文部科学省の管轄になります。学校教育法に基づいて教育を行う教員で、幼児を保育して幼児の健やかな成長のための環境を与え、心身の発達を助長することを目的としています。教育を目的とした施設ですので、対象年齢は3歳から小学校就学前の6歳までです。このように保育士とはまた違う資格になるのですが、幼稚園教諭免許を持っている人が保育士試験を受験する場合は、筆記試験の一部と実技試験が免除されることになります。
保育士の資格があれば活躍することの出来る仕事の場が広がります。保育園で仕事をする場合は、0歳~就学前の子供たちが対象ですが、保育士の資格自体は0~18歳の年齢を対象にしていますので、保育士の資格があれば保育園以外にも乳児院、児童養護施設などで働くことも出来ます。
また、保育士の資格は更新をする必要がありません。資格取得後に一度保育士登録を行えばその後更新する必要はありません。国家資格であっても年に1度更新しなければならない資格などがありますが、保育士はその必要がないので、1度資格を取得すれば生涯その資格を活かして仕事をすることが出来ます。教育や福祉に関する資格が何か1つでも欲しいと考えている場合は、保育士の資格はとてもおすすめです。
- 保育士の資格を取るとどんな仕事につけるのか?
保育士の資格を取得するとどのような仕事につくことが出来るのでしょうか。保育士の資格があれば、仕事などで昼間子供の面倒を見ることの出来ない保護者に代わり、保育を必要としている子供たちの保育をすることが出来るようになります。保育士というと保育園で働くというイメージがあると思いますが、保育園と言っても種類は1つではありません。保育園は大きく「「認可保育所」「無認可保育所」の2種類に分けることが出来ます。では、この2つの違いは何なのか見ていきましょう。
まず、認可保育所というのは、一定の基準を満たしている国・自治体の認可を受けた保育所のことを言います。子ども一人につき保育士○人という内容や保育の設備や内容など国や自治体が定めた基準を満たしている保育園のことです。この認可保育所は公立と私立に分けることが出来、公立の保育園で働く場合の保育士は公務員ということになります。
一方、無認可保育所というのは別名認可外保育所ともいい一定基準を満たしていない保育所で、国や自治体から認可されていない保育園になります。認可保育所以外の保育施設は無認可保育所になります。認可されていないので、設備は整っていないことも少なくありません。しかし、だからといって無認可保育所が悪いところかというとそういうわけではありません。無認可保育所の多くは民間事業や個人が運営していますので、時間など融通がきくというようなメリットもあります。また、認可保育所に入園するためには、一定の条件を満たさなければなりませんので、それらの条件を満たすことが出来ない人にとって無認可保育園はありがたいものでもあるのです。
また、働く女性が増えたことに伴って、近年「企業内保育所」が増加しています。企業の中や企業に保育園が併設されていて、出勤前に子どもを預けて、退勤した後に子供を迎えに行き、一緒に帰宅することが出来るというのが企業内保育所です。
一口に保育園といっても色々な種類があるのですが、いずれの場合でも保護者の大切な子供を預かる責任の大きな仕事であることに違いはありません。どのような保育園で働くにしても、その場所でどのような保育をしていくか、子供に安心を与え、協調性を身につけさせるのかということが大切になります。保育士の心がけ次第で、さまざまなことを吸収する子供は良くも悪くも成長するのです。
保育士の資格を1度取得すれば生涯保育士として活躍することが出来るのですが、保育士を名乗るためには国家試験に受かるだけではだめです。保育士を名乗るためには保育士登録をする必要があります。
保育士の資格を取得すればすぐに保育士を名乗ることが出来るようになるわけではありません。児童福祉法改正により、保育士として仕事をするためには「保育士登録」をしなければなりません。保育士試験を受けて合格した場所の都道府県知事に対して登録申請手続きを行って、「保育士証」の公布を受けてそこではじめて保育士として働くことが出来るようになるのです。
この保育士登録を1度しておけば、今現在の制度が変更にならない限りは更新する必要は一切ありません。ただ、自分の名前や本籍地のある都道府県の名前が変わった場合は保育士証の書き換えが必要になりますので、そのあたりは注意するようにしてください。では、保育士登録はどのように行うのでしょうか。
保育士登録をするには、まず「登録事務処理センター」から「保育士登録の手引き」を取り寄せてください。「保育士登録の手引き」の中に同封されている登録申請書を作成をして、申請に必要な書類を揃えて手数料の払い込みをし、登録事務処理センターに送付しましょう。
きちんと届けば、登録事務処理センターから申請先都道府県へ書類が送られて、審査が行われ、審査に通れば登録決定へ進みます。その後、保育士登録簿に申請者の氏名、本籍地、生年月日等の登録を受けて、登録事務処理センターより「保育士証」が公布されることになります。登録の手続きが終わるまではだいたい2カ月ほどかかります。この保育士登録が完了しなければ保育士を名乗ることが出来ませんので、気をつけるようにしてください。
- 保育士の資格を取得する難易度
保育士として働いていきたいと決めたら気になるのが資格を取得する難易度だと思います。保育士として仕事するためには保育士の資格が必要です。この資格は保育士養成学校に通い卒業をすれば取得することが出来ますが、何らかの事情で学校に通うことが出来ない場合は、保育士の国家試験を受けて合格すれば保育士の資格を取得することが出来ます。学校に通うのももちろん簡単なことではありませんが、ここでは国家試験の難易度をみていきたいと思います。
保育士の国家試験は年に1度行われますが、合格率は平均10~20パーセントとかなり低めで難易度で言うとなかなか高いと言えるでしょう。簡単に合格出来る試験ではありません。この合格率の低さからもわかるように出来ることなら大学、短期大学、専門学校などの指定保育士養成施設に入学して卒業することをおすすめします。しかし、試験を受ける場合は、合格出来るように努力しなければなりません。保育士の国家試験は科目によってはかなり細かい部分まで問われますので、時間をかけて勉強することが必要となります。
保育士の国家試験は筆記試験と実技試験で行われます。試験内奥や日程は全国で統一されています。一次試験は筆記試験となります。すべての科目と問題がマークシートで、すべて5択になっています。試験科目は以下の通りです。
1.保育原理
2.教育原理および社会的養護
3.児童家庭福祉
4.社会福祉
5.保育の心理学
6.子どもの保健
7.子どもの食と栄養
8.保育実習理論
筆記試験の場合はどの科目も6割以上の点数、つまり100点満点のうち60点以上を得点することが出来れば合格ということです。実技試験は筆記試験に合格した人のみが受けることが出来ます。実技試験は、音楽・絵画制作・言語の3分野あるのですが、その中から2科目を自分自身で選ぶことが出来るようになっています。各分野の詳しい情報は以下の通りです。
1.音楽(弾き歌い):課題曲に伴奏をつけて歌う
2.絵画制作(色鉛筆画):保育園での活動の一場面について絵を描く
3.言語(素話):3分以内で園児向けの話しをする
どの課題にもそれぞれ条件がありますので、自分に向いているものなどを考慮した上で選択するようにしましょう。
各分野ともに50点満点採点で、実技も筆記と同じように6割以上が合格ラインとなっています。実技試験は筆記試験に合格しなければ受けることが出来ないのですが、保育士試験の受験申請をする時点で実技試験の科目も選択しなければならないので、そのあたりは注意するようにしてください。また、実技試験は明確な合格基準が公表されていません。合格すれば合格通知が届き、自分自身の得点を確認することが出来ますが、その点数はどこで得たものなのか、どこか間違えたいたのかを知ることは出来ません。
しかし、先ほどもいったように保育士の国家試験は簡単なものではありません。合格するためには試験対策をいろいろと工夫して試験に臨まなければなりません。保育士試験のための参考書などもたくさん販売されていますし、そこには過去問題も掲載されていますので、過去の問題の傾向と対策を知ることが出来ます。自分に合う参考書を見つけることも試験対策になるのでしょう。
ですが、試験勉強というとどうしても嫌なイメージが浮かんでくるという方が多いと思います。試験=しんどいものというイメージがどうしてもありますもんね。確かに試験勉強は大変です、この言葉を聞いただけで嫌な気分になる方も多いと思います。知識や技術を身につけることが出来るようになるまでは、試験勉強以外でもさまざまな苦しみや困難が
ありますよね。だからこそ、成し遂げることが出来たときに何とも言えないやりがいや達成感を感じることが出来るわけです。
保育士試験の勉強方法は大きく分けると以下の3つです。
・学校に通って学ぶ(通学制)
・自宅で通信講座を利用して学ぶ(通信講座)
・問題集などを購入して個人で学ぶ(独学)
それぞれメリット・デメリットがありますから、自分自身が何を重視するか、どのような環境であれば学習しやすいか、どれぐらいの費用があるかということを考慮した上で考えるようにしてください。安易に決めるのではなく、自分にとってどの勉強方法がベストなのかということをじっくり考えてから勉強するようにしましょう。