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児童心理司(心理判定員)とはどんな仕事なのか?

      2015/10/23

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児童心理司は児童に関係するさまざまな問題を解決に導く仕事です。一口に児童の問題と言ってもいろいろな問題があり、それらは複雑なことが多いです。例えば、心身に障害を持っている児童、虐待を受けている児童、養育が困難になってしまった児童、登校拒否や非行に走ってしまった児童など、小さい子は0歳~18歳ぐらいまでの児童に関し、調査を行ったり検査をしたりして、医学的、心理的、教育的な判定を行い、その結果に伴い必要な指導や問題を少しでも解決に導くために動く仕事になります。

 

最近は児童虐待、親が子供を殺害する、子供が親を殺害するなどの悲しいニュースが当たり前のように報道されています。体を傷つけられるだけでなく、心も傷つき大きなストレスを抱えている児童がとても増えているのです。そんな中で児童相談所では子供たちやその家庭環境を守っていこうという試みがされていますので、児童心理司を増やしています。

 

児童心理司の仕事は実際にはどのようなものなのでしょうか。基本は相談業務が主なのですが、一口に相談業務と言ってもいろいろな内容の相談がありますよね。虐待相談、非行の相談、障害相談、保険相談などなど、相談にはいろいろな内容があります。それぞれに相談に対し、どうすれば良いのか市町村と連絡を取り合いながら対処していきます。

 

子供や児童を取り巻く家庭や家族、子供が抱えている問題、何を望んでいるのか、子供が必要としていること、子供が暮らしている今の環境を的確に判断して、子供自身はもちろん周りの家族にも出来るだけ良い結果をもたらすことが出来るようにサポートするお仕事です。とても素晴らしい仕事で重要な役割を担っていますが、責任重大なとても難しい仕事です。

 

児童心理司が働く場はいろいろあるのですが、1番多いのは児童相談所です。児童相談所というのは、市町村と連絡を取り合いながら子供や児童を取り巻く家庭や家族、その他諸問題の相談に対して、どのような状況にあるのかを的確に把握して、子供自身や周りの家族、家庭環境に良い結果をもたらすサポートをする場所です。子供の権利を守る行政機関になります。

 

児童相談所にはもともと、児童心理司が配置されていましたが、何人配置するなどという具体的なことは決まっていませんでした。そのため、自治体によって格差があったのですが、児童心理司の配置基準も見直されるようになり児童相談所への児童心理司が増員しつつあります。児童福祉司3人に対し児童心理司が2人以上というのが目標とされています。

 

幼い子供や老人に対する虐待、非行に走る子供に悩む両親など悲しいニュースが飛び交う現代社会で、少しでも過ごしやすい社会を・・・と思っている方は多いと思います。そんな世の中で活躍することが出来るのが児童心理司という職業です。厳密に言うと児童心理司の仕事には児童福祉司と児童心理司の2種類があります。2つとも同じ仕事だと思っている方がいますので、以下に2つの仕事の特徴を紹介します。



・児童福祉司

虐待かも?しれないというような連絡を受けて家庭に調査に入ったりする仕事です。児童問題の発見・調査・訪問・指導・主訴解消に至るまでのケースワーカとしての仕事になります。

 

・児童心理司

 

児童の身体・心理・社会的発達における過程の中で生じた阻害要因を取り除き、助言指導などを行う仕事です。心理的ケア・サポートを主に行う仕事になります。

 

どちらも児童を取り巻く環境を良くするという共通点がありますが、2つの仕事内容は違いますので、どちらを選ぶかはあなた次第ということになります。しかし、いずれの場合でも悲しい事件が多い現代で児童心理司などが大きな役割を担っていることに変わりはありません。これからも欠かすことの出来ない仕事になると言えるでしょう。

 

 

 

 

 児童心理司(心理判定員)の仕事のやりがいや大変なポイント

児童心理司のやりがいとは何でしょうか。児童心理司はさまざまな問題を抱えている人と向き合わなければなりません。虐待、非行、障害、登校拒否、そのほかにもいろいろな問題があります。児童が抱えている問題と親や学校が訴えている問題が違うこともありますし、簡単に解決するような問題ではないことがほとんどです。

 

しかし、いずれの場合でも理解しようとしてくれる人がいること、1人ではないのだということを感じてもらえるようにすることが大切です。解決方法を一緒に見つけていくことが大切で、問題に応じ児童や親への指導も平行して行っていかなければなりません。

 

抱えている問題は深く、難しいことが多いです。そのため、じっくりと時間がかかることがほとんどです。すぐに問題が解決し、良い方向に向かうほど簡単ではありません。しかし、だからこそ児童の変化、親の変化などを見ることが出来るのです。そして、少しでも良い環境に向いていけば、自分が話しを聞くことで児童が少しずつでも心開いてくれれば、笑顔を見せてくれれば、1人ではないのだと感じてくれれば、それは児童心理司としての大きなやりがいになります。

 

ストレス社会と言われている現代、うつ病などの精神的疾患も現代病になりつつあります。そして、そのような心療的な疾患は大人だけでなく子供がなることも少なくありません。そのため、心理学が年々注目されているのですが、児童心理司はいろいろなやり方がある専門職です。児童心理司は毎日たくさんの人と接する仕事です。似たような人であっても考え方は人によってそれぞれ違います。人の数だけ考え方もあるということですので、それを出来るだけ理解するためには、柔軟な思考や相手の立場に立って考える思いやりなども必要となります。

 

心に問題を抱えている人と接するということは簡単なことではありません。それが子供であろうが、大人であろうが同じです。簡単に心を開いてもらうことも難しいでしょう。なかなか理解できないこともあるでしょう。なんでも万能にできなければ勤まらないことも多いため、精神的に疲れることもたくさんあると思いますが、子供の笑顔を見ることが出来た時や力になれたと感じられたときは何とも言えないうれしい気持ちに包まれると思います。楽な仕事ではないですが、かなりやりがいのある仕事であると言えるでしょう。

 

しかし、楽な仕事では絶対にありませんので、苦労することも増えると思います。緊急性が高い時は夜中であろうが子供のもとに駆けつけなければならないこともあります。休みでも必要であれば出ていかなければなりませんので、休みがあってないようなものです。

 

また、人の心の問題に接するということから何が正解なのかはっきりした答えがありません。正解のない複雑な仕事なだけにいつも悩みがつみまといます。子供のためになると思ってしたことが、本人にはそうではないこともありますし、反発されることももちろんあります。子供の両親から反発されたり、理解してもらえずに怒鳴られたりすることも少なくありません。

 

体力的にも精神的にもとてもきつい仕事であると言われます。時には危険に見舞われることもある仕事なのです。自分が人を救えるほどの人間なのか・・・?と悩んでしまうこともあるかもしれませんが、あなた言葉で救われる子供がたくさんいるのも事実です。とても大変な仕事ですが、不安を抱えている子どもや保護者を明るく出来る素晴らしい仕事でもあるのです。

 

 

 

 

 児童心理司(心理判定員)の仕事につくために必要な資格

児童心理司の仕事をするためには、特定の職業に任用されるための資格である任用資格が必要となります。地方公務員上級の資格が必要となるのです。児童心理司には認定試験や国家試験がないのです。つまり、そのような資格は存在しないということです。地方公務員試験に合格し、当該職務に任用・任命されて働くことで児童心理司として認められます。ですから、児童心理司の仕事に就きたいのであれば必ず児童心理司の試験に合格する必要があります。

 

心理判定員となるためには下記のいずれかに該当していなければなりませんので、この仕事に就きたいのであれば以下のどちらかの条件を満たしておくようにしましょう。

1.精神衛生に関して学識経験を有する医師またはこれに準ずる人

2.大学や大学院で心理学専攻またはこれに相当する課程を修めて卒業した者、またはこれに準ずる資格を有する人

 

児童心理司はもともと児童相談所などの専門機関に従事する「心理判定員」と呼ばれる任用資格でした。2005年、平成17年に「児童心理司」という呼称に変更されることになりました。ただし、呼称の変更が行われたのは児童相談所だけですので、

 

童心理司とは、もともと児童相談所などの専門機関に従事する「心理判定員」と呼ばれる任用資格で、平成17年(2005年)に現在の「児童心理司」という呼称に変更されました。

“児童心理司”という呼称の変更が行われたのは児童相談所のみで、体障害や知的障害者などの更生相談所など別の場所で務める際は、これまで通り「心理判定員」と呼ばれています。

 

先ほども述べたように、児童心理司の仕事をするために1番必要なことは、地方公務員上級試験に合格することです。心理学を専攻する学科を修了して卒業した人がこの受験を受けることが出来ますので、まずは学校に行ききちんと卒業しなければなりません。

 

地方公務員上級試験はなかなか難易度が高いので、公務員試験の専門の学校などに通って勉強を行い、そこで卒業してから試験を受けることをおすすめします。卒業した後に見事受験に合格すれば各地方自治体に問い合わせて職場を見つけるというのが一般的になります。

 

児童心理司が配属される場所で1番多いのは児童相談所で、そのほか身体障碍者更生相談所などと言った相談指導機関等が多いです。体障害児などの入所施設などにも配属されることがあり、必ず希望の場所にいけるとは限りません。配属場所によってはほかの知識が必要になることも多いです。しかし、公務員ですので、安定した待遇を受けることが出来るという魅力はあります。また、児童心理司の勤務形態は、ほとんどが定時勤務になります。

 

しかし、児童心理司の採用というのは、現在あまり多くないというのが現状です。正規雇用・非正規雇用合わせてもかなり少なく募集も少ないです。ストレス社会で、さまざまな問題が出てきている今、児童心理司の重要はさらに高くなることが考えられますが、今はまだ募集が少ないです。ですが、公務員として就職することが出来れば給与も安定しています。

 

少し類似した資格である臨床心理士の資格があると採用に非常に有利に働くと言われていますので、同時にこちらの資格の取得も検討すると良いかもしれません。心理学に興味があり、悩みや不安を抱えている子供、障害のある子供、子供だけでなく問題を抱えている大人、誰かの役に立ちたいという思いが強い方には児童心理司という仕事はぴったりの職業であると言えるかもしれません。

 


 - 児童心理司(心理判定員)