精神保健福祉士とはどんな仕事なのか?
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精神保健福祉士とはどんな仕事なのか?
精神保健福祉士というのはどのような仕事をするのではしょうか。精神保健福祉士は精神上障害がある方や、その方のご家族をサポートするお仕事になります。精神障害の方やご家族の相談を受けたり、社会復帰することが出来るように、日常生活訓練をしてくれる施設を紹介したり、就職に関するアドバイスを行いより快適な生活を送ることが出来るように援助するのが精神保健福祉士の主な仕事です。
精神保健福祉士は、精神保健福祉士法に定められた精神科ソーシャルワーカーとしての国家資格になります。ソーシャルワーカーの国家資格というのは、日本ではこの精神保健福祉士と高齢者や障害者の方などの相談にのり、助言や援助を行う社会福祉士の2つです。社会福祉士は精神の障がいがあることや環境上の何らかの理由により日常生活に支障がある方、精神障害者だけでなく、高齢者や小さななど幅広い人を対象に仕事を行うソーシャルワーカーになりますが、精神保健福祉士は名前からもわかる通り精神障害に関する専門ソーシャルワーカーになります。精神障害者に特化して援助を行うというのが大きな違いになります。
精神保健福祉士の働く場というのはどんどん広がってきていますが、精神保健福祉士の勤務先は大きく以下の4つに分けることが出来ます。
・医療機関⇒個人の精神病院や総合病院の精神科、メンタルクリニックなど
・行政機関⇒精神保健福祉センター、保健所、市町村の保健センターなど
・精神障害者施設⇒精神障害者復帰施設、精神障害者福祉ホームなど
・その他⇒老人施設、学校など
精神障害のある方は自分の状況を自分自身でもよく分かっていないことが多いです。そのため、病院に入院する場合でも本人の同意が必要でない応急入院や強制的な入院である措置入院などもあります。強制的な入院になると、患者さん本人の意思に関係なく行動を制限しなければならないことも少なくありません。だからと言って患者さんの人権を無視するわけにはいきませんので、慎重に入院が行われているか人権擁護の視点でしっかり注意して見るのも精神保健福祉士の大切な仕事になります。
精神保健福祉士の仕事の主な仕事は生活相談です。患者さんやご家族から相談を受けたり、病院で勤務している意思や看護師などのスタッフを話し情報を共有しながら患者さんの支援を行います。大きな病院になってくると外来専任や病棟専任といったように担当を持って仕事をするところもあります。
精神保健福祉士というと病院内では医師や看護師とは少し違う職種で仕事中は病院内で限られた人としか接しないというイメージしかなかったかもしれませんが、近年社会全体で精神障害の方を支援する傾向にありますので、地域社会とのつながりを求められる積極性というのが精神保健福祉士の仕事でも大切になってきています。
精神保健福祉士だけに言えることではないのですが、精神保健福祉士の業務範囲はとても広いです。患者さんやご家族をサポートしたり、助言したりするだけでなく、病院運営にまつわる事務なども行いますし、行政機関だと市町村や都道府県単位の連携を図る会議に参加しなければならないこともありますし、自助グループへのサポート業務などもあります。精神疾患を抱えている患者さんをサポートするだけでも大変な仕事ですが、業務の幅がかなり広い精神保健福祉士は厳しい仕事であると言えるでしょう。臨機応変に対処していかなければなりません。
精神保健福祉士のやりがいや大変なポイント
精神保健福祉士の仕事内容はかなり幅広く、福祉関係の仕事でも土日出勤になるというようなことも少なくありません。また、精神保健福祉士というのは、人と非常に深く関わる仕事でもあります。精神障害を抱える方の心の闇は予想以上に深く、そのような方の心のケアを行うのは簡単なことではありません。関わっていく中で苦労もいろいろとあるでしょう。
学校を卒業して、精神保健福祉士に成り立ての頃などは経験もありませんし、精神障害者の方とどのように接すれば良いかわからず思うようにいかないということだらけだと思います。まずは、悩みを理解することを手探りではじめるしかありません。患者さん1人1人環境や人生は当然違っていますので、一見すると似ているように見えるケースであっても同じように対処しようとしてうまくいかないということもあります。時にはどうしても解決することの出来ない問題に直面することもあるでしょう。
精神障害者のご家族の方が協力的であればまだ良いですが、ご家族がいない方だったり、家族が非協力的な場合などは回復して社会復帰を果たしてもまた入院してしまうということもあります。二人三脚でやってきた患者さんが入退院を繰り返しているところを見るのは辛いものがあったりしますし、やりきれない思いを抱えることもあるでしょう。
根気が必要なのも精神保健福祉士の大変なところです。どのような病気でもそうですが、精神的な病気というのは特に変化しやすいです。朝は調子が良く笑顔だったのに、夕方には暗くなって落ち込んでいるなんてこともしょっちゅうです。小さな変化にも気づかなければならないですし、焦らずに長い目で経過を見ていくという根気が大切になります。一緒に悩み、迷い、ゆっくりと歩んでいくことが患者さんの救いとなるのです。
大きな苦労がつきものである精神保健福祉士のやりがいとは何なのでしょうか?精神疾患というのも病気の一種です。患者さんだってなりたくて精神疾患を患っているわけではありません。精神疾患にも病名はそれぞれありますが、同じ病気であっても患者さんによって症状はそれぞれ違います。抱える悩みも違えば生活環境も当然違ってきますので、患者さん1人1人人をしっかり見守る必要があります。イメージに左右されることなく、寄り添って問題を解決していかなければなりません。そして、患者さんがいつか社会復帰出来るようにサポートを行っていかなければならないのです。その努力が報われた時、精神保健福祉士として大きなやりがいを感じるでしょう。患者さんに自分も成長させられていることを感じることが出来れば仕事のやりがいはさらに増すと思います。
人生経験を学ぶことが出来るのも精神保健福祉士の醍醐味です。患者さんが抱えている病気はもちろん、生活環境などもそれぞれ1人1人違いますので、相談を通じて話しを聞くだけでもいろいろなことを知ることが出来ます。真面目だからこそ、純粋だからこそストレスを抱え精神疾患になる方も多いですので、そのような方と深く付き合っていく中で自分自身も変わることが出来るかもしれません。
人と深く関わりとことん付き合う精神保健福祉士の仕事だからこそ厳しい状況が続くことも多いですが、人間ととことん付き合う仕事だからこそ感じられるやりがいがそこにはあります。やりがいを見出すことが出来れば精神保健福祉士の仕事はさらに自分を大きくしてくれるでしょう。
人によって精神神障害になってしまうこともあれば、人によって精神障害が治ることもあるのが人間です。そこが人間の悲しいところでもあり、魅力でもあるのです。精神保健福祉士の存在によって再び社会復帰を果たすことが出来た方もたくさんいます。そのような方にお礼や感謝の気持ちを伝えてもらったときの喜びややりがいはこの仕事じゃないと感じることが出来ないのではないかと思います。
精神保健福祉士の仕事につくために必要な資格
精神保健福祉士の仕事につくには国家資格が必要になります。精神保健福祉士を名乗るためには、精神保健福祉士国家試験に必ず合格しなくてはなりません。しかし、国家資格には受験資格というのがありますので、まずはその受験資格を得る必要があります。受験資格を得るためにもいろいろな方法がありますので、以下に主なルートを紹介します。
・福祉系の4年制大学で所定の課程を修了する
・福祉系の短大所定の課程を修了した後、1~2年実務経験する
・一般の4年制大学を卒業した後、一般養成施設に1年以上通学する
・一般の短大を卒業した後、1~2年実務経験をし、一般養成施設に1年以上通学する
以上大きく分けると4つのルートがありますので、自分に合う方法を選択するようにしましょう。1番最短なのは高校を卒業してから福祉系の4年制大学に入学し、所定の課程を修了して卒業することです。このルートが1番一般的となりますが、大学に通っている途中や就職してから精神保健福祉士の仕事に就きたいと思うこともありますよね。そのような場合は実務経験をして受験資格を得る方法などがあります。
養成施設もいくつかありますが、学校に行くだけで資格がもらえるのは保険福祉系の大学や短大で精神障害者の保険福祉に関する内容である指定科目を履修した場合のみになりますので、それ以外の大学の場合は卒業していても、半年もしくは1年の養成施設で指定科目を学ぶ必要があります。高校生のうちに精神保健福祉士になりたいと思っているのであれば福祉系大学の精神保健福祉士に関する指定科目を開講している大学に入学するのが1番最短の道であると言えるでしょう。
社会福祉士の資格を持っている方であれば試験内容の一部が免除されることになっています。受験資格は今後変わる可能性もありますので、財団法人社会福祉振興・試験センターなどで受験資格を得るための方法についての詳細をこまめにチェックしておくようにしてください。
受験資格を得て精神保健福祉士国家試験に合格すれば精神保健福祉士として仕事をすることが出来るのですが、資格があれば良いというわけではありません。精神保健福祉士というのは精神障害を抱える方と深く付き合い寄り添い、一緒になって問題を解決していくお仕事です。軽い気持ちで行える仕事ではありませんし、次々に立ちはだかってくる問題を前向きに解決していく姿勢を常に持っておく必要があります。相手は人ですから、事務的な気持ちで仕事をするのではなく共に悩み、考えあたたかい気持ちで見守る優しい心も大切になります。
また、優しさだけでなく、さまざまな問題を受け止める柔軟性、患者さんやご家族にのめり込みすぎない冷静さというのも忘れてはいけません。解決するまでに時間がかかることの多い仕事なので、忍耐も忘れてはならない要素です。優しさと冷静さ、忍耐力の3つを持ち合わせている方がこの職業に向いていると言えるのではないかと思います。
精神保健福祉士が就職する先はさまざまですが、医療機関で働くのが1番一般的になります。社会的な需要がある資格ですので就職が難しいということはないでしょう。また、ストレスから心のバランスを崩し精神疾患を患う方が増えている現代、心の健康の重要性というのはさらに大切になることが考えられますので、精神保健福祉士の仕事の重要性もさらに高まると考えられます。精神障害者に対する法整備もどんどん進んできていますので、
精神保健福祉士がこれまで以上にいろいろな場面で求められるようになるでしょう。