臨床心理士とはどんな資格なのか?
2015/10/23
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臨床心理士とはどんな資格なのか?
臨床心理士というお仕事を知っているでしょうか?聞いたことはあるけれどどのようなことをするのかは知らないという方も多いのではないかと思います。臨床心理士というのは、名前からもわかるように心理学に基づく知識や技術を用いて、人のこころの今第にアプローチをする、言うなればこころの専門家になります。
カウンセリング職もいろいろとありますが、その中でも社会的な認知度が高く専門性が高いのがこの「臨床心理士」になります。そのため、カウンセリング職に就きたいと考えた時に臨床心理士の資格について気になる方が多いと思いますが、臨床心理士の資格とはどのような資格なのでしょうか?
実は臨床心理士は国家資格ではありません。これは臨床心理士だけではなく、2014年現在、心理系の資格に国家資格は存在しません。心理系の資格は民間団体や企業が、独自の審査基準を設けて任意で認定する資格である民間資格であることがほとんどで、臨床心理士も民間資格になります。いろいろな民間資格乱立しているので、それならわざわざ臨床心理士の資格を取得する必要はないのでは?と考える人もいると思いますが、たくさんある心理系の資格の中で臨床心理士の資格も1番権威あるとされていますし、資格があれば心理学の専門的知識やスキルがあると評価されて、就職の時など有利になる可能性が高くなります。
就職を100%保証してくれるというわけではありませんが、就職先や依頼者からの信頼や評価は確実に高くなりますし、資格があるのとないのとでは差が出てくるのも事実です。ですから、臨床心理士を目指すのであれば資格を取得しておくことをおすすめします。
民間資格と言っても臨床心理士の資格取得はそれほど簡単ではありません。臨床心理士の資格を取得するには、大学を卒業してから、「財団法人 日本臨床心理士資格認定協会」が指定している大学院や専門職大学院を修了しなければなりません。指定されている大学院は1種と2種に分かれていて、2種であれば大学院に行くのに加えて1年間実務経験を行わなければなりません。そのあとにようやく民間試験の受験を受けることができるのです。そして、民間試験に合格すればようやく臨床心理士の資格を取得することが出来ます。民間試験といえど、臨床心理士の資格取得の道のりはなかなか大変なものであると言えるでしょう。そのようなこともあり、臨床心理士の資格というのは心理系の資格の中でも社会的評価や信頼が高いのだと言えます。
その他、臨床心理士の資格の特徴は更新しなければならないということです。免許なども3年、ゴールド免許であれば5年に1度免許の更新をしなければなりませんよね。それと同じように臨床心理士の資格も資格維持のために更新が必要になっています。臨床心理士の資格は取得してもずっと有効ではありませんので、5年に1度資格を更新しなければなりません。更新をしなければ臨床心理士の資格がなくなってしまいます。
更新するためには、日本臨床心理士資格認定協会が主催する「研修会」や「心の健康会議」に参加が必須となります。それと同時にワークショップなどの活動をおこなったりする必要があります。このようなこと行うことによって臨床心理士の有資格者はポイントを獲得することが出来るようになり、資格の更新を行うことが出来るようになります。同協会が定める一定のポイントを貯めなければ資格更新をすることが出来ません。少し面倒ですが、苦労して取得した資格も更新を忘れてしまうとなくなってしまいますので、気をつけるようにしてください。臨床心理士というのは、資格を取得してもずっと学び続けるという姿勢が大切な仕事であると言えるでしょう。資格を取得してしまえばそれで終わりというわけではなく、学び続けることが大切な仕事なのです。
臨床心理士の資格を取るとどんな仕事につけるのか?
臨床心理士の資格を取ることは簡単ではありません。大学を卒業し、そのあと大学院や専門職大学院を修了し、試験に合格することでようやく資格を取得することが出来ます。そんな臨床心理士の資格を取るとどのような仕事につけ、どんな仕事をすることが出来るのでしょうか。
医療にもさまざまな分野がありますが、心理学というのは中でも特殊な分野であると言えます。心の問題や病気というのは治療の成果や効果が目に見えにくいことが多いです。そのため、効果を人に納得してもらうことは難しいです。また、目に見えない病気の治療に医療費を支払うことに抵抗を持っている方も多いと言われています。ただ、最近は心の病を抱える方も増えてきていますので、心の治療や心理学などが昔に比べるとかなり認められるようになってきています。ただ、はっきりした効果が目に見えない心理学は他の医学分野に比べるとまだ信頼性が薄いのが現状です。
まだ批判が多い心理学の資格というのは認められにくいことも多いので、臨床心理士という資格制度も断念されたこともありました。医療業界での心理学の立ち位置が曖昧だったことも関係していると思いますが、さまざまな紆余曲折がありながら臨床心理士という資格は誕生したのです。
ストレスによって病気を発症することがあるというのは事実ですが、ストレスが原因でどのようなことがおこるのか、それが本当にストレスによるものかということを証明することはとても難しいです。ストレスの感じ方は人によって違いますし、それによって起こる症状も当然人によって違ってきます。
しかし、ストレス社会である現代、心理学というのは大切な医療の1つです。中でも臨床心理士は心理学の中では1番権威があるとされていますが、それもストレス社会と言われている今の世の中が大きく関わっていると思います。ストレス社会の現在、さまざまな心の問題を抱えている人たちに接し、解決に導くことが出来ます。心の病を抱える人はどんどん増えていますので、臨床心理士が出来ることはさらに増えていくと考えられます。
臨床心理士の資格を持つことで出来る仕事はいろいろとありますが、中でももっともポピュラーなのがカウンセリングです。学校や職場、医療機関でカウンセラーとして仕事をするというのが大半だと思います。だからと言って臨床心理士が行える仕事はカウンセラーだけではありません。カウンセラーというのは、臨床心理士の資格が役立つ1つの仕事に過ぎないのです。
しかし、カウンセリング出来れば問題を必ず解決出来るというわけではないということを頭に入れておくようにしましょう。臨床心理士の資格があれば悩みを聞き、解決に導く手助けを行うことが出来るようになりますが、問題を解決することが出来るというわけではありません。問題を解決するのはあくまで本人ですので、臨床心理士が問題を解決するというわけではないのです。
臨床心理士が役立たないというわけではないですが、思っているほどの効果が得られないことも少なくありません。ただ、目に見える治療を行う医師や看護師が行う行為や効果とは違うということをあらかじめ頭に入れておく必要があります。臨床心理士というのは心の問題を扱う職種です。心の問題というのは目に見えませんので、治療もどうしても抽象的になってしまいますが、心理学というのはそういうものです。心の病というのは時には身体の病よりも大変で難しい時があります。その病を解決に導くことが出来るのが臨床心理士なのです。
臨床心理士の資格を取得する難易度
臨床心理士の資格は国家資格ではなく民間資格ですし、臨床心理士として働くためには必ず資格が必要というわけではありません。しかし、臨床心理士として働くには資格があった方がさまざまな面で良いと言われています。資格があれば心理学の知識があることの証明になり、信頼性も高くなるでしょうし就職の時も間違いなく有利になるでしょう。
そこで気になるのが臨床心理士の資格を取得する難易度です。難易度は低い方が資格を取りやすいわけですから、あまり難しくない方が良いと思うのも当然だと思います。しかし、臨床心理士の資格試験の難易度というのはとても高いと言われています。臨床心理士の試験合格率は平均して60%ほどであると言われています。
60%というとそこまで低くないと思うかもしれませんが、心理学の分野を必死に勉強してきた人が受けた試験で合格率が6割程度というのは低めの合格率であると言えます。大学院での専門的な勉強を経て受験している人がほとんどの中の60%という数字を見ると臨床心理士の試験はそう簡単ではないということがわかるかと思います。この合格率は国家試験なみの難しさです。
では、なぜ民間資格である臨床心理士の資格試験がここまで難しいのでしょうか。学校に通い心理学の勉強をしっかりしている人でも落ちるような試験なわけですから、試験内容が難しいのか、学校ではあまり習っていない問題が試験にたくさん出ているのか、受験者が必死で勉強をしていないのか、合格率が低い理由にはいろいろなことが考えられます。
しかし、どれだけ難しい試験であっても合格点さえ取れば必ず合格することが出来ます。臨床心理士の試験というのは合格者に定員があるというわけではありません。ですから、合格点を取れば合格することが出来ます。その合格点を取得するのが難しいのですが、学校で習うこと以外に自分自身でも受験対策を行いしっかりと勉強をすれば合格出来ないということはありません。
ただし、臨床心理士の資格試験を受けるために行かなければならない大学・大学院などの学校によって臨床心理士の合格率は大きく変わると言われています。合格率がかなり学校もありますが、逆に合格率が低い学校もあります。大学や大学院で行う勉強の内容はあまり変わりませんので、やはり勉強する本人の意気込みや気合い、自主勉強の仕方が影響しているのかもしれません。学校での勉強以外に自分自身でしっかりと勉強をすることが臨床心理士の試験に合格する第一歩であると言えます。
臨床心理士の試験はマークシート方式です。マークシートは5択になっています。単純計算になりますが、例え適当に回答したとしても20点は取れる計算になります。もちろん適当に答えて合格出来るほど簡単な試験ではありませんが、適当に答えても20点は取れるわけですから、勉強をしっかり行えば合格することは可能です。
ストレス社会の今臨床心理士の需要が高まってきていると同時に臨床心理士の資格が人気になってきています。つまり、臨床心理士の資格取得を目指す方が増えてきていて指定大学院へ入ることが難しくなってきていると言われています。ですから、まずは試験を受けるために必ず必要となる指定大学院に入学しなければならないのですが、大学には定員があり、定員オーバーしてしまうと入学することが出来ません。学校を卒業出来ないと試験も受けることが出来ませんので、現在は試験よりも前に指定大学院に入学することも難しいと言えるかもしれないですね。臨床心理士になるための第一歩として、まずは大学院に入るために早めにいろいろと準備しておくようにしましょう。
さらに、最近日本臨床心理士会などの関係団体によって臨床心理士が民間資格ではなく国家資格にすることが検討されています。もしもこれが実現すると臨床心理士の社会的地位はさらにあがりますが、それと同時に難易度もさらに高くなると考えられますので、資格取得は早めに取得しておくことをおすすめします。