臨床心理士とはどんな仕事なのか?
2015/10/23
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臨床心理士とはどんな仕事なのか?
臨床心理士とはどのような仕事を行うのか?臨床心理士というのは、心の問題や心の病を抱えた人たちに対して、いろいろな技法を用いて問題を解決するサポートをする仕事になります。臨床心理士を目指しているのであれば仕事内容をしっかりと理解しておく必要があります。
臨床心理士の仕事もいろいろとありますが、中でも多い仕事はカウンセリングです。学校や職場、医療機関の相談窓口などでカウンセリングを行う仕事です。カウンセリングする際は、カウンセリングを行う人の状況をある程度把握しておかなければなりません。心理的な状況はもちろんですが、家庭環境や職場環境など出来るだけ多くの情報を集めるようにしてください。状況を理解していないと正確なカウンセリングを行うことができません。事前にある程度の情報を頭に入れておき、そのあと本人からさまざまな話しを聞きます。そこで事前情報と本人からの情報を組み合わせてカウンセリングを行います。
カウンセリングを行う時というのもそうですが、臨床心理士は理解と共感が大切です。問題解決のサポートを行う仕事ですから「あぁしなさい」、「こうしなさい」というふうに指示をするのはよくありません。また、クライアントが話したことに対して否定的な意見をいうこともよくないと言えます。全ての意見を肯定する必要はありませんが、心の問題を抱えている人の発言を否定することは、さらにその人の心を傷つけてしまうことになりかねません。
まずは、クライアントのことをきちんと理解し、話したことに対して共感することが大切です。そして、どのようにすれば良いのか、どうすれば問題を解決することができるのかを考えその手助けを行うのが臨床心理士の役割です。
しかし、臨床心理士だからと言って全ての問題を解決することができるわけではありません。臨床心理士に話しを聞いてもらえば問題を解決してもらえると思っている方も多いようですが、そういうわけではないのです。問題解決するのはあくまで本人で、臨床心理士はカウンセリングを行い悩みを聞くことで解決した気持ちに導くのが臨床心理士です。解決して前に進むのは本人ですので、臨床心理士はその手助けを行わなければなりません。気持ちの切り替えと問題解決のサポートを行うことが臨床心理士の仕事であると言えるでしょう。
しかし、本人だけで解決出来ない問題もたくさんあるでしょう。サポートすれば解決できることもあれば出来ないこともあります。そもそも、1人で解決するのが難しいから臨床心理士に頼っているわけですから問題解決は簡単なことではありません。そんなときは本人が通っている学校、会社、家庭など周囲の人の協力が必要になることもあります。臨床心理士という資格があれば社会的な信頼も証明することが出来ますので、いろいろな場所で柔軟に行動することができるでしょう。
臨床心理士の仕事はカウンセリング以外にもあります。現場によって求められることは異なりますが、以下に主な仕事内容をまとめて紹介します。
・臨床心理査定(アセスメント)
面接や観察によってクライアントがどのような状況にいるのかをきちんと理解した上で心理検査を行います。そして、その人の特徴、どのようなことに問題があるのかをはっきりとさせてどのようなサポートが必要かを考えます。
・臨床心理学的地域援助
クライアントの抱える問題を1人で解決することが出来ない場合、必要に応じて家庭、職場、学校など周囲にも働きかけて援助します。
・調査・研究活動
クライアントのことをさらにしっかりとサポートするために臨床心理的調査や研究活動を通して知識とスキルの向上に努める仕事です。
臨床心理士のやりがいや大変なポイント
心の問題というのは目に見えない分とても難しいです。そんな心の問題に接する臨床心理士というのは大変な仕事ですが、心に寄り添うことができる素晴らしい仕事であるとも言えます。そしてそれが臨床心理士のやりがいでもあります。
臨床心理士というのは小さな子供から高齢者、障害を持つ人さまざまな人と接する仕事です。そして、どんなクライアントも何かしらの問題を抱えています。心の問題がとても深いこともあるでしょう。心理学のプロである臨床心理士がカウンセリングを行っても簡単に解決出来ないことが多いですし、中にも解決出来ないことだってあります。前に進むのに何年もかかるケースだって珍しくありません。人は単純であると同時に非常に複雑ではっきりとした答えがでないことだってあるのです。そこで活躍できるのが臨床心理士です。臨床心理士のサポートにより、クライアントの心が少しでも軽くなり良い方に向かえば大きなやりがいを感じることができると思います。
また、臨床心理士というのは常に学ぶ姿勢が必要な仕事です。研修会などに参加してポイントを貯めて5年に1度資格を更新しなければならないということもそうですが、臨床心理士として成長するためには日々の勉強、研究は欠かせないことです。毎日仕事をしながら勉強をするということは簡単なことではありません。時には嫌になることもあると思いますが、努力を続けていれば自分が成長出来たことを実感することができる時が必ずあります。それが実感出来た時に臨床心理士であるという喜びと頑張ってきてよかったという達成感ややりがいを感じることができ、その気持ちがさらなる高みを目指す原動力となるのです。
やりがいが大きいと同時に臨床心理士の仕事は大変なこともとても多いです。まず、臨床心理士になるまでも大変な道のりがまっています。国家資格でないにも関わらず、臨床心理士は資格取得までの道のりがかなり長いです。まず、大学に入ってその後指定大学院に入るための受験勉強、大学院に入れたあとも日々勉強や研究をする必要があります。資格を取得した後も勉強を続けなければなりませんし、苦労することもいろいろあると思います。
もっと大変なのは実際に臨床心理士として仕事をしてからです。人というのは単純明快というわけにはいきません。良い部分もあれば当然悪い面も持ち合わせています。臨床心理士の仕事をしていれば人の嫌な面が見えることも多いですし、心の病を持つ人と向き合うというのは簡単なことではありません。いろいろな人がいますので、経験を積んでもこれまで経験したことのないケースに直面してどうしたら良いか分からなくなることも多いです。心理学のプロと言っても臨床心理士も人間です。人の暗い部分と向き合っていると、自分自身も精神的にまいってしまいそうになることもあると思います。そんな時は感情的にならずに少し冷静になるようにしなければなりません。
非常に悲しいことですが、ストレス社会で自殺する人も多い現代で臨床心理士というのはとても大きな役割のある職業だと思います。人の役に立ちたいという思いから臨床心理士を目指す方もたくさんいるでしょう。しかし、正直臨床心理士にそこまで大きな力はありません。決して役に立たないと言っているわけではありませんが、自分が人に与えられる影響はそこまで大きくないということを理解しておく必要があります。
話しを聞き、相談に乗り、できる限りサポートを行ってもクライアントには全く響かないこともありますし、何の役にも立たないことだってあります。全てがハッピーエンドでうまくいくというようなことはないのです。それを事前に頭に入れておかないと心が折れて臨床心理士という仕事を続けることが難しくなってしまいます。人と向き合うということ、心に闇を抱えている人と向き合うということはそういうことなのです。しかし、臨床心理士という仕事を続けていれば誰かの役に立てるかもしれません。あなたの言葉で自殺を思い留まる人がいるかもしれません。多くの人を救えなくても、例え1人でも救うことが出来ればあなたのしたことは非常に意味を持ち、それがやりがいにつながっていくのです。
臨床心理士の仕事につくために必要な資格
臨床心理士になりたいのであれば臨床心理士の資格を取ることをおすすめします。臨床心理士の資格は民間団体が与えている民間資格ですので、資格がないと臨床心理士としての仕事が行えないというわけではありません。臨床心理士の資格がなくても心理学に関する仕事を行うことは可能なのです。
しかし、数ある心理職の民間資格の中でも最も社会的な信頼度が高いのは臨床心理士であると言われています。資格がある方が信頼も社会的な地位も高くなりますし、心理学関連の仕事の求人のほとんどは臨床心理士の資格があるということを条件にしています。ですから、臨床心理士として仕事をするのであればやはり資格は必要ということになります。
臨床心理士の資格を取得するためには、日本臨床心理士資格認定協会が主催している臨床心理士の資格試験に合格しなくてはなりません。しかし、この試験を受けるためにもいくつかの条件をクリアする必要がありますので、まずは受験の条件を満たすようにしましょう。指定の大学や大学院、専門学校を卒業すれば受験資格を得ることが出来ます。医師免許を持っている方は実務経験を2年以上積めば受験資格を得ることが出来ます。臨床心理士の資格取得までの道のりは遠く、思っているよりも難しいのです。
また、臨床心理士の資格試験の合格率は6割程度と民間資格とは思えないほどの低さです。6割というと2人に1人は合格していることになりますので、それほど難しくないのでは?と思うかもしれませんが、大学院も卒業し、しっかりと受験勉強を行って受験に挑んだ人の2人に1人は試験に受かれないわけですからなかなか難しい試験であると言えます。
ストレス社会と言われている現代、臨床心理士の需要はどんどん高まっていて、今後もさらに高まると考えられます。そのため、臨床心理士の資格は注目を集めるようになり人気も高まってきています。心の病を抱えている人が増えていることも理由の1つなのですが、スクールカウンセラーになるには臨床心理士の資格を取得していなければならないという義務付けをしたことも臨床心理士の資格人気が高まっている大きな理由です。
人気が高まり需要が高まるのはとても良いことですが、臨床心理士の資格取得を目指す人が増えるということはライバルが増えるということです。そうなれば大学院に入学をする人も増えますので、大学院への入学すら難しくなってきているのが現状です。受験をする前にまず大学院に入学するために一生懸命勉強しなければなりません。臨床心理士になりたい!と強く思う気持ちは大切ですが、それだけでは臨床心理士の資格を取ることはできません。まずは資格を取得するための第一歩となる大学院入学への勉強が必要となります。倍率が高ければ自主的な勉強だけでなく、予備校に通って特別に勉強することも必要となるでしょう。
正直いって受験までの長い道のりを乗り越え、難しい試験に合格してもすぐに求人が見つかるというわけではありません。ですが、専門的に心理学のことを学んだ上で資格認定試験に合格しておけば就職や転職に有利になるのは間違いないです。臨床心理士の仕事につきたいのであれば資格取得は必須ですので、まずは受験資格を得るために大学院へ入る勉強から始めるようにしましょう。