調剤薬局事務員とはどんな仕事なのか
2015/10/23
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- 調剤薬局事務員とはどんな仕事なのか?
調剤薬局事務員はどのような仕事を行うのでしょうか?調剤薬局事務の仕事は、簡単に言うとその文字通り調剤薬局で事務を行う仕事です。高齢化社会が進んでいる現在、医療関係の仕事が注目されています。中でも事務関係の仕事は注目されていて、医療事務は良く知られていると思いますが、調剤薬局事務の仕事は医療事務の調剤薬局版であると言えるでしょう。では、以下に調剤薬局事務の最も詳しい仕事内容を紹介したいと思います。
調剤薬局事務の代表的な仕事には「レセプト作成業務」と「受付業務」の2つであると言えます。まず、レセプト作成業務についてみていきましょう。病院を利用する患者さんのほとんどが、社会保険や国民健康保険などの保険に加入していますので、診察代や薬代が一部負担となります。(2015年現在3割負担)そこで、調剤薬局では患者さんから負担金額のみを支払って貰い、残りの料金は保険者である「国民健康保険」や「保険組合」に請求します。
保険者に診察料や薬代を請求する作業をレセプト業務、もしくは調剤報酬請求業務と言うのですが、調剤薬局事務ではこの作業が主な仕事となります。厚生労働省が定めている「調剤報酬点数表」に基づいて算定をしたレセプトを作成するのが調剤薬局事務の仕事です。調剤薬局の経営に直接関わる重要な仕事です。
受付業務も調剤薬局事務の大切な仕事です。薬局に訪れる患者さんから処方箋を受け取って、薬剤師に調剤を依頼し、薬剤師の指示のもとで患者さんに薬を手渡すのが受付業務です。基本的には薬剤師が薬の説明を行いますが、調剤薬局事務員が使用上の注意を説明しなければならないこともあります。薬局での患者さんの対応はもちろん、電話での対応も行わなければなりません。患者さんへの心遣いが大切になります。調剤薬局事務の仕事は細かいものを合わせると非常にたくさんありますが、薬剤師のサポートのような立場であると言えます。
では、もっと具体的にイメージ出来るように仕事内容を見ていきましょう。患者さんが薬局を訪れたとき、初めてかどうかを確認します。初めての場合は今後どのような薬剤を使用していくのかを記録していく「薬歴簿」を作成しなければなりません。初めてではない再来の患者さんの場合、保険証を確認して処方箋の内容をパソコンに入力、そこから薬歴簿への記入・記録を行います。処方が終われば調剤報酬を計算して、患者さんの自己負担分を計算し会計を行います。
調剤薬局事務の仕事は午前中の方が忙しいことが多く、午後は午前と比べると比較的ゆっくりと仕事をすることが出来ると言えますがやらなければならないことはたくさんありますので、のんびりとはしていられません。処方箋に書かれている薬の在庫が足らなかったりするハプニングなどもありますので、そのような場合は近隣の薬局や卸に連絡して足らない薬を手配したり、直接薬局まで取りに行くこともあります。
月初めや月末にはレセプト作業を行わなくてはなりません。患者さんに請求する金額診療費は基本的に3割ですので、その残りの7割を請求する作業を請求事務と言います。1回1回患者さんの診療費を計算するわけですが、その人の1カ月分の診療内容をまとめて月に1回「レセプト」とよばれる紙にするわけです。(薬局によっては電子データにするところもあります)それを保険者にわけて請求するのですが、単純な作業ではありませんし、間違えてしまうと手間と負担がかかるため、慎重に行わなければなりません。
閉店時間になればレジのお金を計算して、売り上げときちんと合っているかどうかを確認します。きちんと合っていれば閉店作業をして1日の仕事終了ということになります。
これが調剤薬局事務の具体的な仕事の流れです。これを見て頂くだけでも分かるかもしれませんが、調剤薬局事務の1日の仕事は多岐にわたり、忙しい仕事であるということが分かると思います。薬剤師をサポートする仕事と言え、薬剤師と力を合わせて仕事を行うことが大切です。非常に大きな役割を持っている仕事であると言えるでしょう。
- 調剤薬局事務員のやりがいや大変なポイント
調剤薬局事務員のやりがいとはなんでしょう?やりがいを感じるときは人によって当然違ってくると思いますが、患者さんが信用していろいろな話しをしてくれたときなどに大きなやりがいを感じられる仕事であると言えると思います。薬局に来る患者さんの年代は幅広いですので、小さい子供の患者さんの成長を見ることが出来たり、高齢の患者さんの悩みや話しを聞いたりすることが出来ます。
ずっと仕事をしていると患者さんが大事な話しをしてくれることだってあります。最初は全く口を聞いてくれなかった患者さんが次第に心を開くようになり、いろいろな話しをしてくれたときなどは大きな喜びを感じることが出来るでしょう。
調剤薬局事務の仕事は多岐にわたりますが、薬局で仕事をして薬を渡すサポートをすることが出来ても患者さんの病気そのものを治すことは出来ません。しかし、患者さんの気持ちになり、寄り添うことは出来ます。調剤薬局事務だからこそ出来ることであると言えるかもしれません。そうすることで患者さんと信頼関係を築くことが出来るようになったとき、調剤薬局事務をやっていて良かったと大きなやりがいと喜びを感じられると思います。
スタッフ同士の連携がうまくいったときもやりがいを感じることが出来ると思います。職場にもよると思いますが、連携がうまくいっている場合お互いサポートし合いながら業務の連携を行うことで、それぞれのポジションで最大限に能力をいかして患者さんにベストを実現することが出来ます。
調剤薬局事務は年々ニーズが高まっている資格です。調剤薬局はこれからも増えていくことが考えられますし、今後も調剤薬局事務のニーズはさらに高くなっていくでしょう。つまり、経営状況は非常に安定しているということです。調剤薬局は全国各地にありますので、引っ越ししなければならないことがあっても新しい職場を見つけることはそう難しくないでしょう。
そんな調剤薬局は医療においてに重要な役割を持っています。事務作業だけが仕事ではなく、患者さんの処方箋の受付けから会計までをこなさなければならない調剤薬局事務は薬局の顔ともいえます。窓口業務になる調剤薬局事務の仕事がスムーズにいけばその後の流れもスムーズに行きますので、重要な役割を担っている職業です。
こさなくてはならない仕事が多い上に、予想外の出来事が起こることもありますので、臨機応変に対応することの出来る柔軟性も必要となります。新しい薬の情報や法改定があれば覚えなければなりませんし、自分自身で情報を集めて勉強しなければならないのでとても大変です。中でも冬場は処方箋の枚数が多く残業しなくてはならないことも多いです。忙しくなれば疲労感もたまってきます。そうなると集中力も落ちてきますし、忙しいと患者さん一人ひとりの対応がどうしても丁寧に出来なくなってしまいます。
また医療機関に勤めていると風邪などの菌をもらいやすいというのも大変な部分でしょう。風邪で辛くても患者さんの前ではそのようなそぶりを見せるわけにはいきません。ですが、そんな中でもきちんと対応することが出来れば調剤薬局の窓口としてやりがいを感じることが出来ます。
長く勤めていればそんなことはないと思うかもしれませんが、処方内容の入力というのは仕事に慣れているベテランであってもミスすることがあります。ですが、薬の処方というのは細心の注意を払って行わなければなりません。病院が混む時間帯などは患者さんがたくさん来て混むこともありますが、そんなときこそスピードと正確さが必要となります。薬剤師に仕事に集中してもらうために処方箋の片づけや在庫管理なども調剤薬局事務がスピーディーに行わなければなりません。調剤薬局事務は強い責任感が必要となる仕事ですし簡単な仕事ではありませんが、その分やりがいもあると言えます。
- 調剤薬局事務員の仕事につくために必要な資格
調剤薬局事務員の仕事につくために必要な資格は特にありません。調剤薬局事務員は民間資格ですので、絶対に資格が必要というわけではないのです。同じ医療関係の仕事である看護師や薬剤師のように求められる絶対的なルートは存在しません。必ず必要となる資格がないわけですから、いきなり調剤薬局事務員として仕事をすることも可能なわけです。
極端な話し、何の知識もないまま調剤薬局事務の仕事を始めて、仕事をしていく上でいろいろなことを覚えていくということも出来るわけです。実際に未経験の状態から薬局に就職して、経験を通して学んでいったという人も居ます。未経験者を歓迎している調剤薬局もありますので、習うよりも慣れろと考えている方はこちらの方法が良いかもしれません。しかし、そのようなケースはごく稀であると言えます。
というのも調剤薬局事務には専門的な知識が必要となりますので、いきなり仕事をしろと言われてもすぐにこなせるような内容ではありません。そのため、一般的なルートはまず調剤薬局事務の民間資格を取得した上で就職するという方法です。調剤薬局事務の認知度が高まってくるにつれて、未経験者よりも資格を持っている人や経験者を採用する調剤薬局が増えてきている現在、こちらの方法が主流となっています。実務経験があるということは大きなアピールになりますが、実務経験がなくても資格を持っていれば業務に必要となる最低限の知識やスキルを持っているということを証明することが出来ます。
調剤薬局事務の資格は複数の団体が主催していますので、資格も複数あります。ですが、受験資格などはなくどなたでも気軽に受けられる資格がほとんどですし、難易度もかなり高いというわけではありませんので、気軽に資格取得を目指すことが出来ます。調剤薬局事務員の仕事をするために必ず資格は必要はありませんが、基本的な知識を正確に身につけるためにも資格は取得しておくことをおすすめします。実務に役立つ基本的な知識を身につけ、スキルや知識を証明するために資格を取得することが、調剤薬局事務の仕事に就く1番の近道であると言えるでしょう。
ただ、調剤薬局事務にはこうしなければならないというような決められたルートはありませんので、自分自身でどのルートがベストであるのかということを考えて選択する必要があります。自分に合う選択でベストを尽くすのが調剤薬局事務員になるための最初の心構えです。たくさんある講座の中から自分が1番続けられそうなものを受講して専門的な知識を習得しましょう。
調剤薬局事務員の資格の合格率は50~70パーセントが平均です。主催団体が実施する講座を受講して修了しなければなりませんが、比較的高い合格率であると言えます。全く何も知らない状態から短期間集中して勉強して調剤薬局事務を目指す人も多いです。
勉強をする人の能力やがんばりで資格を取得出来るまでの時間は違ってきますので、最短でどれぐらいの時間で資格を取得出来るのかということをはっきりと言うことは難しいですが、短期集中講座であれば1カ月以内に資格を取得することも可能です。1日の勉強時間は当然長くなりますが、短い時間で資格を取得したいと考えているのであれば短期集中講座がおすすめです。
ただし、資格を取得すれば必ず自分が希望しているところで働くことが出来るというわけではないということは頭に入れておくようにしてください。資格があり実務経験があっても評価されないこともあるのです。しかし、実務経験も資格もどちらもない初心者よりもある程度の知識とスキルがある資格保有者の方が就職に有利になることは間違いありませんので、調剤薬局事務員の仕事に就きたいのであればやはり何らかの資格は取得しておくべきでしょう。